怪しめな映画オファーの話
こんばんは。役者の高木です。
今日のブログは、少し楽しい話じゃないかもです。ただ、SNSを使ってる人にとっては、役者であるかないかに関わらず、ありそうな話なのかなとも思います。
TwitterのDMで映画のオファーが来ました。
いやー嬉しい。僕みたいな言わば野良犬みてーな役者には、オファーが来ることほどありがたいことはありません。
でも、端的に言うと少しだけ怪しかった。
まず始めにDMが来たんですね。「映画出ませんか?」という。「今日飲みに行く?」ぐらいの文で。
いやまず、誰かわからないとなんとも
なにやらハートフルなお話らしい。企画書みたいなののスクショが送られてきました。
すっっごい好待遇だった、多分このお仕事を受けて、その報酬もらったらまず僕はニトリに行く。それで高めの家具を5点くらい買えるんだ。まず机だな。家にあるダンボール全部捨ててやるんだ。
やっときたぜ高木、果報は寝て待つもんだ。いきなり映画デビューだよ。向こうの感じもすごい良くて、どうしてもあなたと映画が作りたいと。しかも
「主人公の親友ポジです。メインキャストです。」
待て待て待て、すげーよ。急に映画出演かと思ったらNARUTOのサスケポジだった。良くてシカマルポジだと思ってた。
こりゃ受けるしかねぇと思った途端
「役作りのための合宿ワークショップがあります。参加費が○○万円です。衣装制作の都合上、今日明日までに振り込んでほしいです。」
おー、すごいな。多分、映像だとこんなこともあるんかもな。でも、ちょっと今日明日までにこの大金は無理やな。相手の顔も名前も知らんし。とりあえず一回会わせてもらうか。でも東京おらんかもしれんし、とりあえず電話させてもらおかな。
「山奥にいるため、電波が悪く電話ができません。信じてください!」
あれ、なにがあった。山奥からすげえキャスティングのDM送ってたのか。
ちょい怪しいし、何よりすぐ払える大金なんて持ってないな。すみません、合宿ワークショップの費用がすぐには払えないです。
「明日までに払っていただかないと衣装制作が間に合わないです。分割でもだめですか?」
………。
どんな衣装!?企画書みる限り、多分みんな私服みたいな衣装じゃない!?高円寺のモードオフ行けば揃うって、なんなら買って行く!
みたいなのがあって、それでもう、あ、これはあかんな。お金振り込んだらその後音沙汰なしになるパターンやなと。もしそうじゃなかったとして
知らない人、知らない団体に○○万円払えないなと。
オファーそのものは嬉しいものです。ただ↑に書きすぎるとどうも個人情報的なとこにまで触れそうなので外すけど、より怪しいポイントはあといくつかありました。
別にね、これがすっげえ悪質なやつだと言うわけじゃないんですが、役者も、オファーに対してはわりかし誠実に向き合ってると思うのです。
企画書とか内容が好きくなかったら断る、とかもしないし。呼ばれたものはもちろん嬉しい。ただシンプルに、順序がどうもおかしいオファーには警戒心を抱くのも当然なのです。
ネットで調べれば、TwitterのDMを使ったいくつかの悪い大人達もいるみたいです。
もちろん、オファーの大半がとても誠実なもので、いつも非常に助かっているし、誠実に向き合いたいと思います。
ただただ、僕みたいな野良俳優は世の中に何人もいると思います。なにか悪い大人の手によって損する俳優が出ないことを、祈るばかりです。